自分らしい仕事に創るためにーー仲程秀之さんと新里尚次郎さんに「仕事のタネ」を聞いてみた!

REPORT

「なかなか、仕事のモチベーションがあがらない…」

企業に勤めていると、仕事の楽しみをみつけられずに、モヤモヤしながら過ごしているかたもいるのではないしょうか。さらに、多様なひとたちと接するなかで、仕事に満足する、その定義さえもひとそれぞれであり、働き手の幸せも、楽しさも、さまざまといえます。

こんかい、1月24日に沖縄を拠点に活躍する靴磨き職人の仲程秀之さんと建築管理士の新里尚次郎さんをお招きし、「お仕事のタネ」をテーマに、公開取材というかたちでイベントを開催しました。当日は、おふたりに日頃、ご縁が深いかたも参加してもらいながら、おはなしを一緒に聞く、インタビュー形式で進めていきました。

仲程秀之さん(靴磨き職人)

「靴がキレイになると、人は笑顔になれる」前職は革靴の接客販売。アフターフォローの靴磨きで多くのお客様にお喜びいただいたことから、「靴磨き(シューケア、シューシャイン)」を探求。その奥深さに魅了され、ついに独立を決意。お気に入りの靴をいつまでも履き続けるお手伝いをします。

新里尚次郎さん(建築管理士)

浦添市生まれ、2級建築士。東京の建築会社、県内設計事務所、コンクリート会社、自動ドア会社などで経験を積み、Architect Lab Chalom Labを設立。月に一度、琉球新報「かふう」にて住宅診断の様子や、住宅のメンテナンスについて紹介している。また、週に一度程度フェイスブックライブにて建物維持管理などについても放送している。

「お客様の満足」をヒントに、お仕事のタネを探す

みなさん、「靴磨き」と「建築管理士」、そう聞いてそれぞれがどんな仕事をおこなっているのか、イメージはつきますでしょうか。沖縄ではもちろん、地方ではなかなか馴染みがない仕事をどうして選んだのか聞いていきます。

仲程秀之さん(以後、仲程):わたしは、もともと約10年間、沖縄にあるセレクトショップに勤めてきて。セレクトショップでは靴を販売する以外に、アフターサービスの一環として、お客様の靴を磨くことを行なっていました。

わたしも、お客様の靴を磨いてきて…きれいに仕上がった靴を見たお客様の喜ぶ姿がとても印象的でした。

そして、セレクトショップに長く勤めていたので、経営面で何か貢献できないか、とある創業塾に通ったときに、講師からはじめて仕事を創る視点でおはなしを伺いました。そのとき、ふとお客様が満足していただいていた「靴磨き」があたらしい仕事をタネになるんじゃないかと考え、ビジネスモデルをつくり、塾で発表したのがはじまりでした。

 

新里尚次郎さん(以後、新里):
わたしは、はじめ建築家としてキャリアデビューしましたが、仕事をしていくうちに、個人的に好きな建築物が、イケていないものに変わっていく瞬間をなんども出くわしまして。

このままだと、モチベーションがあがらないと思い、一度建築家の道を離れ、生コンクリートを扱う会社に転職しました。販売するために、営業でさまざまな業者へまわっていて気づいたのが建物をつくるさいに、コンクリートのような材料から提案できる建築家っていないということ。

建築×材料の観点でアドバイスをおこなうのは、だれもがやっていないことで、お客様に対しても、これまでの建築家としての立場とは異なる関係性を築くことができました。宅建の法律改正も後押しとなり、「建築管理士」を仕事を創ろうと決心したんです。

お互いの共通点を見つけて、自分らしい仕事を生みだす


あたらしい仕事を創るうえで、しばしば聞かれるのがお客様や潜在的なクライアントにたいして価値を理解してもらえないところではないでしょうか。

そんなとき、未来の種まきとして目のまえにいる友人や出会ったばかりの相手と対話して、お互いの共通点をみつけて、どうすればウィンウィンになるのか、考えながら伝えるようにしているとおふたりはいいます。

仲程:わたしは、このまえ新里さんとお酒を飲んでいて、建築と靴磨きには親和性があると気づきました。

たとえば、新築を建てるときって、お客様にとって門出でもありますよね。真新しい玄関を開いて、これから未来がはじまるぞって。

そんなお祝いの日に、玄関に並ぶ靴がピカピカに磨いていたならば…もっと家が好きになるんじゃないかって。みなさんも、あたらしい靴を購入するとき、気持ちがリフレッシュされて始まりの気分になりませんか。

このように、どんなひとでもおはなしをしているときに、靴磨きの仕事との共通点は何かと、どんなシチュエーションであっても考えていて。そこから、価値をどう伝えようか模索しているんです。

 

新里:建築管理士とはなにかというかと…本日は会場にメイクアップアーティストがお越しですので、メイクアップとの共通点からお伝えさせてもらいますね。

どんなに立派な顔(建築)であっても、土台となる肌(コンクリート面)の状態が悪ければ、たとえ化粧(塗装)をしても肌荒れ(壁の崩れ)につながってしまうこともありますよね。

だから、肌は健康な状況にあるのか、どうすれば肌荒れを起こさずに済むのか、日々の点検のしかたが重要となります。

こうして建築管理士とは関係がなさそうにみえても、わたしなりに共通点をみつけながら、どう伝えれば相手に価値が伝わるのか、工夫しています。まだまだ理解されにくいあたらしい仕事だからこそ、たとえ話で伝えることもときに大事なんですよね。

仕事の最大化を考えることで、これからの担い手を育てる

あたらしい仕事においても、次を担うひとたちの育成が大切です。新里さんに、「どんなひとたちと働きたいのか」と質問が挙がりました。

新里:昔ながら職人さんのなかには、お弟子さんには苦労させたほうがいいというひとがいたりします。でも、それでは仕事が継承できたとしても、需要としてのパイが広がらずに、これからへのタネ撒きにはつながりません。

だから、わたしはFacebookのライブ配信機能を使って、ノウハウを公開しています。こうした、オープンマインドでお伝えすることは、建築管理士を知らないひとであっても興味を持ってくれるんじゃないか、と。

今後、沖縄で建築管理士が増えてほしいと願っているし、その子がわたしと同じ年になったときには技術的にも、地位としても、もっともっと高い水準でいてほしいし、業界・領域をどんどん創ってくれる子でいてほしいな。

この考えかたは仲程さんも同じ気持ちでいてくれます。

だからこそ、今、お客様にできること、これから必要してくれる方にすこしでも自分らしい仕事で貢献できるように、毎日のインプットとアウトプットを繰り返しながら、最大化していこうと思います。それが、あたらしい仕事のタネを生みだし、アイデアとして叶っていくと思うんです。

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